頭痛は多く方が日常的によく経験する症状です。
頭痛といっても、その痛みの表現は様々。
「頭が重い」「ずきずきする」「割れそうに痛い」「締め付けられるような痛み」など・・・。
原因もいろいろあります。
大きく分けると、命に関わる怖い病気(脳腫瘍、くも膜下出血など)と怖がらなくても良い頭痛(脳の病気とは全く関係ない頭痛)に分けることができます。
ほとんどの場合は、怖くない頭痛(慢性頭痛)であることが多いです。
頭痛の原因として緊張型頭痛、片頭痛が多いです。とくに緊張型頭痛は、頭痛の原因の70〜80%を占めます。
頭痛の原因として緊張型頭痛、片頭痛が多いです。とくに緊張型頭痛は、頭痛の原因の70〜80%を占めます。
片頭痛と緊張型頭痛の混合型の方もいらっしゃいます。
頭痛は、大きく3つに分類されます。
- 一次性頭痛 :脳の一過性の異常により起こる頭痛[頭痛もちの頭痛]
- 二次性頭痛 :くも膜下出血や頭部の外傷など、脳やからだに原因となる異常があり引き起こされる頭痛
- その他
まず受診をおすすめする方
緊急性の高い二次性の頭痛の可能性があるため、すぐに医療機関を受診をするべき頭痛です。
- 今まで頭痛なんて起こったことがなかったのに、初めて頭痛が起こっている方
- 以下のような!危険なサイン がある方
- 今まで生きてきた中で経験したことのないような痛み
- 突然痛みが発生
- いつもの頭痛とは異なる
- どんどんひどくなっている
- 初めて頭痛が起こったけれど、今自分は50歳以上だ
- 神経症状や視力障害がある
- がんや免疫不全の治療中
- 精神的な症状がある
- 発熱あり。首を前に曲げにくい。仰向けの状態で首だけを前に曲げると痛みがある。
- 最近、頭をぶつけた
くも膜下出血突然額をガーンと殴られたような激しい痛み
脳出血痛みがどんどん強くなり、強い吐き気や、手足のしびれ、意識がぼんやり
脳腫瘍頭重感や鈍痛が続き、嘔吐やけいれんを伴う
一次性頭痛は、痛みの原因・特徴から4 つのグループに分けることができます。
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛
- その他(感冒など)
【片頭痛】
薬局で購入できるお薬も効きますが、改善しない場合は医療機関を受診してみることがおすすめです。
何かのきっかけで、脳の血管が急激に拡張して起こっています。
- 脈にあわせてズキンズキン、ガンガンと痛む(拍動性)
- 20〜50代女性に多い(40歳までに発症していることがほとんど)
- 数時間〜3日間続く(4〜72時間)
- 片側多い(両側の場合もあり)
- 吐き気や嘔吐がある
- 日常生活が困難なほど
原因
生理や天気、光や音、寝不足・寝過ぎ、空腹、仕事のない週末やストレスからの開放による血管拡張、平日のみのカフェイン摂取習慣(なぜか休日に頭痛が起こる方・・・)、チョコレート・チ−ズ、バナナ、赤ワイン、(亜硝酸化合物を含む)ベーコン・ハムなど・・・
対策
- 血管が拡張していることが原因なので、血管を収縮するように頭の前方を冷やしたり、血管の収縮を促す食べ物(カルシウム、マグネシウム、ビタミンB2B2、魚油)を摂る。
- その時の痛みの緩和にはカフェインも良い。
- 動物生薬の牛黄(ゴオウ)製剤もおすすめ。
- 暗い静かな部屋で横になる。
- 漢方薬を選択も選択の一つに。
【緊張性頭痛】
- 頭痛原因の70〜80%
- 両側の痛み
- 頭を鉄の輪でしめつけられたような痛み
- 頭に重石を乗せられたような頭重感
- 日常生活は困難ではない
- 歩行や階段の昇降で痛みは悪化しない
- 7〜30日間痛みが続いている
原因
筋肉のコリ長時間のPC 、スマホ、運転などで同じ姿勢が続くことにより、首や肩のコリから発生し、首筋〜頭にかけて筋肉が収縮し硬くなる。
血行不良血液のドロドロや冷えなどにより血管が収縮する。
ストレスストレスによる血行不良や筋肉のコリが発生する。
対策
- 血管が収縮していることが原因なので、血行をよくすることが大切。
- 首や肩をあたためて筋肉をほぐし、ストレッチや運動を行う。
血行不良タイプDHA EPA (魚油)、イチョウ葉、田七人参、アミノ酸の摂取がおすすめ。
ストレスタイプ抗酸化食品(当店へご相談ください)、牛黄(ゴオウ)製剤の摂取がおすすめ。
漢方薬を選択の一つに。
【群発頭痛】
- 目の奥から痛みが発生して1日1〜2時間の頭痛が1〜2ヶ月間続く。
- 目が充血したり、涙目を伴う。
原因
目の奥にある血管の炎症
対策
- 目の血行をよくする
- まぶたや頭の痛い部分を冷やす
- 体調を整える
- 禁酒・禁煙
- アミノ酸・牛黄(ゴオウ)・ブルーべリー摂取がおすすめ
参考文献
岸田直樹:総合診療医 が教える よくある気になるその症状 レッドフラッグサインを見逃すな! !.じほう, 2020
伴信太郎,生坂政臣,橋本正良・編:総合診療専門医マニュアル.南江堂, 2017
頭痛大学